春以来不在になった立ち寄り先のお堂の正面に頭の天辺に赤毛をあしらった変わった柄の猫が待っていた。近寄っても動じず、しゃがんで見据えるとまるで喋る様にぺちゃぺちゃと口を動かす。ひとしきり口上を述べ終わると数段の階段をゆっくり上り賽銭箱の脇に…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。