土物というのは変化し続けるものだ。窯から出したてのやきものの芯に残った熱は容易に冷めない。夜の静寂の中で貫乳の入る音は一週間たっても聞こえ、使い続けると日々答えるように変化してゆく。あの仁清もいまだ変化し続けているのではないか。などと
仁清の香炉に誘き出されるように出かけたわけだが範囲があまりにも広く戸惑っている。 やきものは、時を追って変化する土物とほぼ窯から出たままの姿に近い磁器とに分けて考えている。仁清は土物であるが、間近で見ると細かな貫乳が均等に入っていて細密な金…
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