小学校の低学年の時、父に殴られて庭の真ん中まで飛んだことがある。わからずやの頑固者だったからこのシイーンは何度も繰り返しているのだが、そのときの理由は覚えている。
国立の学校であったが教師はなぜか社会主義者共産党系?)が多かったらしい。何かで資本主義と社会主義の話になり、教師は社会主義のよいところをユートピアのごとくに説明をした。もちろん資本主義についても何らかの説明があったのだろうが、家へ帰ってから今日学校で教えてもらった素敵なことを披露した。と夕食もそこそこに父の長い長い説得が始まったのだ。
物事にはよい面と悪い面がある。。。その話は明け方まで続いた(こんなとき必ずであったから・・)『解った』。。『でもねパパ』何回目かのこの返答に『でもねはいらん!解ったでよろしい』。。。そして私は明け方の空を飛んだ。
父は中学から大学まで体操をしておりキャプテンまで勤め、国体へも出たらしい。そんな親父が本気で殴るわけは無かったのだが、庭の真ん中まで飛んだ。
今思えば、その親父も子育ては初めてで余裕が無かったのだろう。
中学から6年女学校へ行くことになった時、親父は一人前の女性だからもう手は挙げないと宣言した。これがいけなかった。思春期の私は徹底的に親父を嫌いだしたのだ。ついに彼は『君は運命論者ではないらしいが、この親に生まれたことは変えられない事実なのだ。僕の悪いところを見なさい。君にもあるはずだから』・・・火に油だった・・
彼は亡くなったが未だ天敵である。
思いもかけず重くなった! 楽しいこと探す。
それにしても不思議だ。殴られぶっ飛んだのに、怪我をした覚えが無い。。。