テレビは食の番組だらけで胃が重い。彼らは物の味を本当に解って食べているのだろうか。見ているだけで食傷している。

中華料理で魚を丸のまま油で揚げて色とりどりの野菜を入れた甘酢餡をかけた物があるが、一昔前その際の魚は鯉と決まっていたように記憶している。それが最近石首魚(いしもち)だとかアマダイだとかの海の魚が登場するようになっていて鯉の丸揚げなる懐かしい料理名が登場しない。中華版尾頭付きで円卓に出されると嬉しかったものだ。鯉という魚は湖や沼地のよどんだ水に生息する魚なので日本料理の洗いだとか鯉こくでは泥臭さがありあまり美味いと思ったことが無いのだが餡の味の勝った中華では美味いと思えた。折角蒸しただけでも美味い魚をこの料理に使うのはもったいない気がするのである。・・・・未だ橋の下の鯉が気になっているのだな。。。。
淡水の魚でも流れに生息するアマゴだとか鮎鱒の類の魚は姿も美しく清流をも味わっているようでご馳走に思える。鯉が卑屈になるわけだ。