道すがら

面白い光景を目にする。いつもの川べりを歩いていると少年が二人釣りをしている。近頃あまり見ない光景だが・・と思ってよく見てみると糸の先にあのでかい鯉が引っかかっていて川の中をゆっくり左右に移動し少年と対峙している最中だった。まじまじ興味を持ったのだが距離が近すぎ立ち止まって見やるには気が引けた。
ふらふらと序の買い物なぞしながら夕暮れの帰りしな、彼らは遥か遠く人影に近くなりまだ鯉と戯れているようだった。このふてぶてしい魚を釣り上げるには釣竿は細すぎてかなわないだろうしその気も無いだろうが・・夕餉の支度に間に合わなくなりそうなので渋る気持ちで帰った。
たわむれてもてあそばれるこいのてんまつ