都会者

テレビをぼんやりみていて耳に残った発言の元は南仏の農家の人のものだった。息子か誰かに母親が「都会者みたいな真似はお止し!」といっているのだ。
最近似たような感性を身近に感じたことがあった。其れは信州の老婦人のもので 帰ってくると約束して東京の大学へ出て行った子供たちがひとりも帰らずそのまま就職して結婚して家庭を持った。四人が四人みなそうした。たまらなく寂しかったのだろうが、都会の家族であっても子供というものは大概育った家にはいつかないものではないだろうか。

言いたいことはそういうことではなく 自分の育った場所を心底誇りに思う気概を 地方に親類も居ない私はうらやましく思ったということだ。彼らは古くからの人間関係の煩わしさ暗さを熟知しながらも都会者の浅ましさを憎んでいる。黙ってみている。。。
都会者の気概はナンダロウかと思ってみると見つからない。皆薄っぺらい自慢のようになってしまい恥じ入るばかりだ。。。気概。気概ね。。。