えごい・刳味

風が無ければ物足りないようになっいて、少し出てきた風に耳を欹てると楽しくなるな。
今日のおかずは鶏牛蒡で此のところ凝っている。分量の調味料を合わせておいて材料とともに煮詰めてゆくだけの時間かければ必ず巧くいく料理だ。これから木の芽の季節、木の芽が引き立てる料理ベストの一つといえる。
牛蒡もだが先日遅ればせに手に入れた慈姑が少しも苦くなかった奇異。苦味も刳味も捨てたみたいな慈姑に牛蒡だけど旨いのだった。
長いこと自分を好き嫌いの無い人間だと思ってきたが、人参は嫌いだし椎茸も嫌い。だが幼い頃だめだった牛蒡や慈姑が食えるようになっている。牛蒡は香りこそ薄れたが灰汁少なくほくほくして柔らかくて食べよくなった。が慈姑の魅力はあの痺れるような苦味なのに。。慈姑は薄くスライスにして塩水に放ち、水を切ってかりっと揚げたチップスが好物なので捨てて欲しくはなかったあの蘞み。。