蟻巻

夏の季語でもあるアリマキが今年も出現し、ほぼ同時に蟻の方も例年より活発と思えるほどに活動し出した。此のあつかましい生き物の生態を忌々しく思いながら観察したり調べたりしていると結構面白い知識に結びついたりする。その形体から蚜虫、生態から蟻牧とも書く。等等。しかし最も大きな収穫は蟻巻が世代交代をする昆虫だと知ったことだ。カメムシ目アブラムシ科の此の昆虫は夏に単為生殖で増殖し、秋に雌雄を生じ卵を産み増える。
私が驚いたのはその生態ではなくて世代交代の意味である。政治の場面でよく使われる世代交代とは繁殖方法の変化、形式の大きな交替という意味で。。自分の無知に愕然とした。後に深読みしすぎだったことは判ったが、此の勘違いは愉しかった。
その面白い想いを与えてくれた蟻と蟻巻であるが、先日蟻の巣ころりなる兵器を見つけ嬉々として仕掛けると翌日から蟻の姿がない。蟻巻も弱って消えたようである。対蟻戦争に一時的であるにせよ勝利したようなのだが後味が悪い。その駆除方法が余りに非人道的に思えて落ち着かない。。

  • 蟻と蟻巻は共生関係にある。蟻の世話で蟻巻は生息し、蟻は蟻巻により甘い蜜を得ているらしい。蟻は蟻巻を使い牧畜を営む。葉切り蟻という蟻は巣穴へ運び込んだ葉を重ね茸を栽培したりする。農業を行うのだ。生意気に