捩花

冬のうちに根分けをした捩花が花穂を擡げた。「蛇が鎌首を擡げる」のもたげるという表現がぴったりのラン科の植物で、根生といって葉が直接根から生じた様な形態をしていて動物的な迫力がある。今頃から7月にかけて40cmほどにもなる花穂を上げ螺旋状に十ばかりの花を咲かす。紅や白色もあるようだが内のは淡紅色で花もまた小さいながら肉感的で愛らしい。蛇が卵を呑んだように中心の根元が膨らみ花穂が見えるのだが写真では上手く写せない。また開花時には葉との距離が在り過ぎて全体を写すのは難しい一寸不思議なバランスの植物である。写真は去年か一昨年のもの。