布袋葵

幼い頃遊んだ庭に小さな浅い金魚のいる池が掘ってあって、多分それは父が拵えたもので布袋葵が沢山浮かんでいたのを覚えている。
今年もブリキのバケツに溜まった雨水を見て、花屋の店先に出ていたなぁとため息をつく。欲しいのだが。。あの植物は物凄い勢いで増える。その勢いは暖地の水系で有害植物の認定を受けるほどなのだ。増えた挙句に一寸手入れを怠ると腐る。腐った布袋葵の始末に終えない惨状を、八月の残暑で遣り切れない頃目撃していて、その記憶がこの目論見の実行を阻んでいるのだと思う。それに目高でも居ないとぼうふらが湧くし、目高だって生き物だし。。ひと夏だけの楽しみと割り切り決行するなら早いほうがよいのだが。。