屠蘇散

晦日蕎麦を食い十二時を回るのを待って近所の神社へ初詣に出かける。参拝を終えると屠蘇が振舞われ、其れを頂くと肩の荷が下りたように気が楽になる。屠蘇はあの薬臭い独特の風味が好物で、内のは味醂でとろりと甘い。三が日の間は味醂を継ぎ足し継ぎ足しして楽しむが、甘い酒は飲みすぎると頭が痛くなるので危険である。
屠蘇散というのは、つい先ごろ墓が発見されてニュースになった曹操の侍医であった華佗が処方したといわれる薬で、山椒・防風・百朮・桔梗・蜜柑皮・肉桂皮などが調合されている。はほふるとか、からだをばらばらにして殺すとかという意味でとさつのと。はよみがえるという意味でそせいのそ。意味だけではなく結構強いので注意せねば。