にははよし

AVRIL2010-05-21

三十度越えるという日、植物たちは心地よさそうに初夏の風に揺れている。
小さくて可憐な雑草だった捩子花は数年にわたる手厚い世話で、最早野生を失いのびのびとふてぶてしいといってもよいような蘭科植物独特の濃くて艶のある葉を伸ばして、踏み固められた路地にやっと顔をだした仲間と一線を画すとでも言うように、年々その香りをも強めているような気がする。
蘭は珮後(はいご)の香りを薫ず 万葉集
蘭は色形と同じに香りも一式ということかな。本領発揮というか。楽しみなんだけど。


姫紫陽花は植え替えた地が気に入らなかったのか旧来の株を枯らしてしまった。しかし数本の挿し木がついて、うち一枝だけ花を持った。挿し木一年目で花がつくなどとは思っていなかったから、ひとしお嬉しい花である。