まだ松の内ですよね

お節料理のうちで自分の好物を繰り返し作っている。お正月しか食べられないもの、お正月だけでたくさんなものを。
屠蘇撒はあと一度は飲めるか(怒られそう)。初売りで値を大幅に下げた八頭とか、甘さ控えめが自慢の伊達巻とか。控えめにしたってお節の味は甘い。昔はもっと甘かった。
旨いことの表現で一番多いのが甘いだ。脂がのってきた旬の刺身や新鮮な野菜の旨さなんか。
お節に甘すぎるほどの味付けがなされているのは、これは御馳走ですよというメッセージであったり、「失われた時を求めて」みたいなノスタルジーであったり、する。だからかな脂汗が浮かぶよう苦味の慈姑なんかが欠かせぬのは。
ブルーグレーの美しい色が失われだしたのでやっと慈姑を料理した。