沙羅の樹下にて

釈尊は齢八十クシナガラという所の沙羅の木下でなくなったとされている。「祇園精舎の鐘の音 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の断りを表す」釈迦の臥所の四隅に二株ずつ生えていたということから双樹、釈迦入滅とともの黄色であった花の色は白色に転じたことから盛衰の象徴とされたようだが、シャラの木とは夏椿のことであると信ずる私は、なめらかな幹を持ち一重のバラのような憧れのこの花が、純白であるのが陶然(当然)の条件であると思っている。
菩提樹、沙羅樹ともに芳香があるらしい。それは天上の香りなのだろうな