超写実

NHK【極上美の饗宴】ブリューゲルバベルの塔」を見る。
池袋の東武美術館の杮落しが確かブリューゲルだったかな。たしか。。東武美術館閉館(2000年1月25日)レゾネがどこかにあるはずだから後で探してみよう。はともかく、まあ何とも素敵な企画で、木の上茶室の藤森照信氏がナビゲータで絵の謎解きをしながら実際にジオラマを作ってしまった。
土台はローマのコロッセオとほぼ同じ大きさであり、それを参考にしたのだろう、という話から、ブリューゲルコロッセオを実際に見たのだろうか、という疑問になり、調べるとフランドルで修業を終えたのちにローマへ見分の旅に出かけていることがわかる。
ルネサンスから一世紀、画家を志すものがローマへ出かけるということは、ラファエロミケランジェロを見ることが大きな目的であった時代だったかもしれない。しかしブリューゲルラファエロミケランジェロにはほとんど興味を示さなかったという。
それは当然だろう。若き画家にとって何を描くかということ以外興味がなかったはずで、すでに手掛けられたものには興味が向かないのは普通だと思う。当然敬意はあるだろうが、それは全然違った次元の話である。
広さ、大きさ、時の長さを識る。。見分とはそういうものだろう。彼はコロッセオの土台をフランドルに持ち帰ったに違いない。
勝手な想像をひとつ。コロッセオの遺跡は円ではなく楕円のような気がするのだが、楕円を土台にしてらせん状に塔を組んでいったらどうなるのだろう。もしかしたら傾斜角の問題は解消されるかもしれない。
明日午後一時再放送