酢漿草・酸漿草

かたばみと読む。葉や茎に蓚酸が含まれ酸味があるためこう書くのだそうだ。古くは銅鏡を磨くために用いられたといわれていて酢母草・加多波美、鳩酢草。(酢物草)すいものぐさ・すいもぐさ・(酢草)すぐさなど多々の名を持つ長く親しまれてきた植物である
一般的にみられるのは黄色い花を咲かせる種のものでプランターのどこかに必ず生えていて、素直に真っ直ぐぬける根を持っているから増えすぎない限りほおってある。が春先あたりから葉の大きい三つ葉が出始め、多分ピンクの花が咲く筈だと楽しみにしていたら、期待どうり、濃い桃色の花を咲かせた。
学校の帰り道などでよく遊んだ植物で、元からを抜いて、下を折り、葉の下のところまで中の筋を露出させる、三葉を残して、葉元から糸が出ているような格好にして、それを引っ掛け合って勝負するのである。その武器を拵えるのが楽しかった。
これもカタバミというのだとずっと思っていたところ、カタバミの花は黄色が通例でありピンクの花を持つのはオキザリスという名を持つカタバミ属の植物であると判明。いささかがっかりしていると、カタバミ科カタバミ属の植物の学名をオキザリスという、と言っているところもあった。
美しい整ったハートの葉形は家紋のデザインとしてポピュラーだ。祖母の日本橋の柄が裾を飾っているブルーグレーの色留袖の紋は剣方波見であった。