ふづきのとおか

旧暦を見れば未だ盛夏。
西暦のひと月遅れを思えばよいとばかり思っていたが、つい二三日前が七夕であった。ますますちょうしくるちゃう
それでも梨や葡萄桃が八百屋も店頭に並んでいるのを見れば、秋こぬと目にはさやかに見えるわけで、初物が出回る時期が年々早まるのは納得してしまう。
今や初物というのは、秋を思わせるもの春を思わせるものを、厳しい暑さ寒さの只中に在って味わうからの価値を持つもののことなのだろう。守銭奴先物先物と風物をこわしたと責められるが、求めるものあっての仕儀だから痛し痒しの人の業の所為なのだ。
とはいうものの  露地物が出回るころは食べ飽いて  だ