その二

おいなりさんというのは庶民的な食べ物だが一寸特別感があるように思う。運動会とか遠足はサンドウイッチ派だったのでそお云うノスタルジーが好物の起因ではない。しいて言えば拵える過程が好きである。袋状にこしらえ油抜きをして味を含めるように大事に炊く。味付けは自分のさじ加減で一寸しょっぱくても甘すぎても不思議と許せる。
横浜に泉平という稲荷寿司とかんぴょう巻の老舗があるのだがどうも甘すぎる。甘すぎるのだが本来はそれでよいのだと思う。夏場でも安心して口にできる味付けというとあれでよいのだ。偶に食べたくなる
稲荷寿司は劇場の幕間につまむ小腹を満たすもの。おいなりさんはなるべくうす味に仕上げて空腹を満たす家庭料理だ。
早めだけど飯炊くか