夕刻時の間

網脂の様な雲が夕日を受けて僅かの時間一斉に茜色に輝くのを見た。
未だ歩くと少し汗ばむような陽気ながらこれから初冬にかけて、このふわっと浮くような時間が楽しめるのだ。なんというのだろうこの別次元に行った様な不思議な気分を味わえる時間帯の名は。懐かしいような、泣きたいような、煙のようなもやっとしたものが胸につかえて少し苦しい気分。だんだん濃くなるその時間