突風

お昼くらいから妙な雲行きで、青空が見えたと思ったら一転掻き曇って、地鳴りを伴った雷まで鳴る。雨が降り出し、窓を打つ風は時を追い強まる。雹が降るかもしれないという情報も入り、暫し空ばかりを気にして過ごす。
ふとベランダの植物に視線を落とすと、八つ手の花が吹き飛ばされ、真っ白な花枝だけになって白骨のようになっている。本来ならば、花は黒い実になってその姿も期待していたのに、途端、悲しくなって天候なんてどうでもよくなった。