怪異

街には魔女や幽霊、南瓜の怪物たちが嬉しそうに飛び跳ねているけれど。。。

部屋の中にいて突然、旋風(つむじかせ)に呑まれたように鼓膜が反応して、鎌鼬かまいたち)にあったように髪の毛の中の一画をそがれた。何か悪いことをした覚えもないし、誰かの気分を害した記憶もない。ただ一瞬せんぷうの中の小鬼が髪の毛をひっつかみ、むしりながら、見覚えのある面影を見せて笑った。
一気に人恐怖症が戻り、某所をログアウトした。このような種の人を説得しても無駄だし、話し合いで何とかなるなんて幻想はとっくにないし、怪異に恐怖するよりひたすら悲しかった。