愚図を極めた人の秋

季節の移り変わりのスピードが速くって、ついて往くだけで息が上がるくらい消耗している。
疲れているものだから、気を失うように眠りにつく毎日を送っていると、今という時間から徐々に離れて、気が付いたころには取り戻す気も起らないほどに後れを取っている。
実はそれを毎年のように繰り返しているので、ため込んだ遅れは驚くほどになるのだ。
秋はそれに気づく季節。失った時を惜しんで辛かったり、心は幼いものだから能天気に楽しかったりで、気分も乱高下していそがしい。