慈姑

正月の時期だけ八百屋の店頭に並ぶ、楽しみな野菜だ。あの美しいブルーグレイの色はなんとも魅力的なのだが、幼い口にはとびっきりの苦味が記憶されウッカリ手を出す気にならないが、薄くスライスして素揚げにし軽く塩を振った慈姑チッップスは麦酒のつまみに結構いけるのである。暮れうち手に入ったら手に入れてみよう。それにしても姑の慈愛とはどんないきさつがあるのだろう。