2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

おおつごもり

過程の中にいるとあんなに長く感じるのに過ぎてしまえばあっという間だ。 長芋と百合根で金団こさえたし伊達巻も上手に焼けて旨かった。お重には買ったのが既に詰めてあって明日には雑煮とともに祝う算段。早めに夕食済まして、おなかが落ち着いた頃蕎麦を一…

屠蘇散

大晦日蕎麦を食い十二時を回るのを待って近所の神社へ初詣に出かける。参拝を終えると屠蘇が振舞われ、其れを頂くと肩の荷が下りたように気が楽になる。屠蘇はあの薬臭い独特の風味が好物で、内のは味醂でとろりと甘い。三が日の間は味醂を継ぎ足し継ぎ足し…

カレー南蛮

出先で昼時になり、小さな蕎麦屋があったので昼食を済まして帰ることにした。カレー南蛮を頼む。しばし考えた末に饂飩にしたがここは蕎麦屋である。蕎麦にすればよかった。これが食いたいというのがあまりない人間なのだが、珍しく今年は蕎麦屋のカレー南蛮…

野草と雑草覚書

野草というのは字のごとく原野山林に自然に生えている草本類のことで、人の手が入って植生が壊された田畑・路傍・庭などに生える有害無益な草雑草と区別される。 英語でも野草をwild grass 雑草をweedと区別していて、野草はあえて庭に植栽されたり山菜とし…

はやくあけちゃえ

早く年が明けて通常の時間が流れ出さないないだろうか。無理やりに整列させられて揃った足踏みを強要されているような息苦しさ。この時期。うんざりするくらい長い。だからかな、手間隙かけた恩着せがましい料理をことことことこと拵えたりするのだろうかこ…

松風

朝から伊達巻のレシピを探して一度予行練習に焼こうかな思いながら、イヴに張り切った疲れが抜けずその気になれなかった。 新しい正月料理でもと思って頭に浮かんだのが「鶏松風」という料理で、器に盛られた料理の美しさと辻嘉一という料理人が好きだったの…

真空時間帯突入

クリスマスで金曜の夜にしては街は静かだ。28日辺りが仕事納めなのだろうがもう仕舞いの気分が漂う様。次の金曜は元旦なのだ。毎年クリスマスが済むと慌しい空気がぴたりと収まって、片付けたり掃除したりする以外やることがなくなり、年が明けるのを息を…

聖夜

半月に一日二日早い今日の月は光が散ってぼーっと見える。凛とした月も美しいが、滲み散った光を放つ月は優しげでいい。

明日の献立

鶏は去年美味しかったコックオーバン(赤ワイン煮)。付け合せはマッシュポテトに野菜のグラッセ。此のところの気が引けるくらいのバタァ消費量を鑑みて蒸野菜としたいが。 それとオニオングラタンスープで、こればかりは手抜きできない。焦げるから。 同じ…

長恨歌

明日が休みというと直これ。無駄に宵っ張ってしまう。自由な気がする明日休日の深夜。 蛾眉という言葉で楊貴妃を連想し、昔習った「長恨歌」を読んでみた。白楽天は楊貴妃と玄宗の恋物語なんてどっちでもよくって最後の二行だけがいいたかったのじゃなかろう…

蜘蛛の巣城

掃除でもせねばと一寸意気込む。冬は埃が多くていけない。と積み上げた本やら何やらの間を縫って細い蜘蛛の糸が数本渡っているのを見つけた。細かい埃が引っかかってふわふわ揺れている。昨晩はなかったので夜のうちか早朝に活動したに違いない。 この夏の始…

三日月

昨日の夕方買い忘れた物があって暗くなってから表へ出ると綺麗な三日月が出ていて見蕩れてしまった。三日月のことを眉月(びげつ)若月(じゃくげつ)蛾眉(がび)という。 三日月には美人の形容によく引き合いに出されるのがよくわかる均整の取れた美しさが…

苦手克服

人参ケーキを焼いた。小麦粉の分量を減らし、減らした分をアーモンド粉にして、シナモンとクローブを多めに、ラム酒付けのレーズンと胡桃、人参一本分を微塵にして砂糖とキルシュでマリネして。 人参ケーキというのは人参嫌いの子供のためにママが焼くケーキ…

二千円札

夕刻散歩がてら買い物に出かけ、古本をあさって文庫を一冊買う。細かいのがなくて五千円を出すと「二千円札が入ってもよろしいでしょうか」と聞かれ、昨今珍しいので貰う。幅は千円札とほぼ同じだけれど長さが数ミリ長いのだね。出たばかりの頃、物珍しく見…

年中行事

慌しいこの時期は時を惜しむ気持と早く過ぎてしまえばいいという想いが拮抗し気が落ち着かない。焦るからドジる。どうせ空回りするだけなのだから早いところ居直ってしまおう。毎年この手で何もしない。何もしないぞと武装する。 来年はもそっとまめに。。豆…

小包発送完了

やっと最後の荷を出した。荷造りってとんでもなくエネルギーを使う。後は運送屋さんがやってくれる。。んだけど、送り状に間違いはなかっただろうか。無事つくのだろうか。。一息つこう。ほっとしてなんかからっぽ

いい日

昨日は手袋の片手を落としてむちゃくちゃ落ち込んでいた。打って変わって本日は一寸寄ったお店の人が拾って取って置いてくれて相当に幸福。御蔭で滞っていた用件がいくつか嘘みたいに片付いた。空気の色まで違って見えて、毎日こんなだったらいいな。

不愉快

お客人の前で行儀悪いったらありゃしない。学生集めて質問特番でも組めばよいのに。

柚子

柚子一個 皮は剥ぎ 実は絞りきり 糟は風呂 と完膚なきまで使い切る。 農家が直接軽トラックで売りに来ているのに当って、柚子を購入した。この辺りで一個の値で二個、さらに拉げた一個のおまけがつき客寄せに割った半分も貰った。でこの週末は柚子三昧で、茶…

小夜嵐

憂き世の喧騒に気が立つ所為か 小夜嵐 夢に一声 鵺鳴きて 二度寝叶わず 暁を待つ 二度ね叶わぬ夜はふけ行く 無為の時も必要でしょう。日曜だし。。

暖か〜い

いいなギリシャの太陽海の香りがする ST・ルチアを繰っているとこんなのにめぐり逢った。12月13日はセントルチア祭だそうだ。今度の日曜ではないか。「日曜はだめよ」じゃない。

慌しい散歩

石畳の上を枯れ葉がからからと走って、釣られて駆け足になるのが愉しい。もみじの落ち葉がくすんだコケの上に舞い降りて冬の木漏れ日と溶け合って友禅の柄のようになる。いい色味

めぐり逢い

誰がつけんだろうこの邦題。お祖母ちゃんと幼い孫娘はテレビで映画に夢中。クリスマスも近いこの時期に必ずやっていた映画。飽きもせず何度見ても泣いた。二人して毎年この時期はこの映画でおいおい泣いていたっけ。。今でも泣くだろうか。多聞。

歌いたい気分

声楽やりたくってとり合えず近所に師を探して習ったことがある。ドイツ語で勉強するかイタリア語にするか聞かれてイタリア歌曲集を少し齧った。舌を転がすように発音するのが難しくて難儀だったがたのしかった。クラシックよりシャンソンか何かやったほうが…

ブレイク

空に白き 月の光 波を吹く そよ風よ 彼方島へ 友よゆかん サンタルチア サンタルチア 白銀の 波に揺られ 船は軽く(かろく) 海を行く 彼方島へ 今宵また サンタルチア サンタルチア 友よいざ 船に乗りて 波を越え 疾(と)くゆかん 彼方島へ 友よいざ サン…

近傍

きんぼうと読み、数学用語で、点Pを中心とする半径ε(ε>θ)の円盤Vε={x||xP|〈ε}を一般化したもの・・云々。数学苦手な者にはちんぷんかんぷんで知らぬのは恥なのかもしれないが、近くということで「近辺」より広い場所を表す。なるほど宇宙は計…

忘年会

年末恒例になった集まりに出かけて沢山飲んで酔っ払って、おいしいもの沢山食べて帰りに何故か誰かの詩集をもらって、帰りの電車は込んでいたけど座れたので読んでみる。とても素直な言葉がさらさらと頭の中を流れていってあっという間に帰り着いてしまった…

=私的臘祭 Ⅲ=

六月で閉じてしまったフィークルで、京都の人からバナナケーキのレシピを頂き、気に入ってよく作る。応用して今は林檎ケーキに嵌っている。120グラムの粉はカップ此のくらいの山盛り、70グラムの砂糖はテーブルスプンで此のくらいと手馴れたもんだ。シ…

文鳥

秋の始めごろの街歩きのさなかに小動物を扱うペットショップに見止めた文鳥の雛は、随分育っていて成鳥近かったが嘴の辺りがまだ幼い。父親が好きだったらしく、白と灰色の桜文鳥を飼っていて、手乗りに仕立てるべく雛から育てていたことを思い出す。羽も疎…

私的臘祭

今年見た目に心に嬉しかったものの一つに「描かれし夢と楽園」と副題がつけられた出光美術館のユートピア展がある。いろいろ思う要素が埋め込まれていて、中に柿右衛門もあった。 焼物の世界は技術の漏洩を嫌い極最近まで余り情報量はなかった所為か解明を試…