2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

少し小ぶりかな。色も形も申し分はないのだけれど香りも甘さもまだ若い。かもしれない。桃好きとしてはこれを十二分に味わいたい。そこでブラマンジェを作ることにした。さんでぇーでぃなーのでざーととして相応しくちょっと贅沢に桃はピュレにして添えるこ…

初めて見た花

ミントの花。知っている人は当たり前のように知っているのだろうけれど、ずっとミントの花ってどういうのだろうと思いながら、デザートの飾りだのお茶だののために盛大にむしり続けていたものだから、薄紫の小さな花が葉元に群れて咲くさまを見て偉く感激し…

夏バテ

また明日から三十度を超える日々が戻ってくるという。 台風が連れてきた涼しい日々を、驚くほど眠って過ごす。しかも妙にリアルな夢に飛び起きては疲れ、また眠るを繰り返すという、性質の悪い眠りで。起きていてもだるさで朦朧として何事も手につかない。す…

台風

超大型がただの大型になったらしい。でもさっきのニュースで見た天気図はこの国土のほとんどが雲で被われ北海道の一部が確認できるのみ。 七月の台風は珍しいものではなくなって、台風一過秋めくのは望めないが、灼熱の熱を帯びた街や人を一端リセットしてく…

風船蔓が空を目指すかのように

どうしようかな で 一つ 出るかな で 二つ どうせだったら 三つ 芽が出るか不安になってまとめてパラっと蒔いた種がみんな芽を出したようで。。いやどうなる事か。 本来の蒔き時が遅かったにもかかわらず、遅かったからなおのことかもしれないが、すごい勢い…

夕間暮れ

夕立の一つも来ぬかと夕間暮れ 「まぐれ」は目闇(まくれ)の意であり、間暮れは当て字なのだそうだ。なるほど今頃の夕暮れは、昼の日差しの強さの所為か、闇になれない視界が心もとないほど幽かな気がする。

 仮題 「金縛り」 原案

一度金縛りというのに遭遇したことがあって 金縛りとは本来は仏教用語で、不動明王が持つ羂索(けんさく)の威力により、敵や賊(転じて煩悩)を身動きできないようにする密教の修法であるが、浮世においては、何らかの恐怖で、或いは金銭の力でもって人の行…

思索中

元々怪談は好きでない。怖がりだから。 怨念とか情念とか、恨みつらみで悪鬼化するのは生きている人間であって死者じゃない。死の境界を越えた魂はそういったことからは解放されている。死してから後も生者を祟るというのでは死者はそれこそ浮かばれない心地…

怪談定義

中で、きよしという人が、怪談の話様には二途りあると言っている。 原因から説いて結果に及ぼすのと、結果から原因に至るのと。 前者を日本式、後者を西洋式のお化けを語るに相応しき方法として、怪談を語る技巧を言っているのだろうが、序において泉鏡花が…

怪奇と幻想

毎日暑い!異常だ。異様と言ってもいい。風船蔓は毎日ぞっとするくらいのスピードで伸び、はや軒に届かんとし。。。何処から聞きつけたのかちゃんと尺取虫がそれに乗って動き回っている。 捩花は咲ききって人を惑わすような甘い芳香をまき散らしている。捩花…

エコ

「私も何か染めてみようかしら」(いらん紅茶沢山あるし) 言うんじゃなかった。。。 シミの抜けなくなった使い古しのテーブルセンタがとっさに頭の中に浮かんだ。染物名人の友人の眼が光って「まずはシミをしっかり抜いてからね」といわれた。 シミの箇所に…

夏の飲み物

しばらく前にデパ地下の紅茶専門店で試飲販売をやっていて、それは贈答用のギフトセットとして店頭に積んであった。時期的に水出しにして氷でも浮かべた涼しげな飲み物としての提案で。。 浸水する時間とか茶葉の量なんか聞いただけで、買いもせず、ほくほく…

螺旋の回転

固く絞られた布巾が力から解放されるように解けてゆく。そんな咲き方を楽しむのが捩子花の開花で、今年は少し遅くにその時を迎えている。 折角見事に芽を出していた八頭の水栽培は初めてのこともあり、(たぶん)六月の予想外の暑さの所為でダメにしてしまっ…

身に覚えなし

腕の内側に結構深い擦り傷を負った。その少し前にも脹脛に結構大きな擦り傷を負ってやっと傷が固まったばかりである。これも傷を被った原因と時が定かではなかったが、夏に備えてのベランダの大掃除を決行したのでそのどさくさにおいてだろうと納得していた…

記憶遺産

遠い記憶の中に潮騒が聞こえる箇所がある。思い立てばゴム草履をはいて小学校となみトタンでできたバラックの集落の間の小道を抜ければ直ぐ浜に出られるのだが、実際にはバラックの集落がある所為で、勝手に海へ出かけることは禁じられていたので海の存在は…