2013-01-01から1年間の記事一覧

突風

お昼くらいから妙な雲行きで、青空が見えたと思ったら一転掻き曇って、地鳴りを伴った雷まで鳴る。雨が降り出し、窓を打つ風は時を追い強まる。雹が降るかもしれないという情報も入り、暫し空ばかりを気にして過ごす。 ふとベランダの植物に視線を落とすと、…

余りに長すぎた

十一月。冷蔵庫が壊れた。なるべく速やかに次世代冷蔵庫への移転を実現すべく...というより突然動かねばならない要件ができたため、ここで頭のどこかのシャッターを閉じたのである。 ねばならない状況に置かれると、年中不平不満を理由に己が都合を優先す…

重い空

雪かもしれないという予報。朝から曇った空は昼過ぎ、曇り色が下界まで下りてきて、街並みまで淡い色彩に滲んでいる。雪が降ろうとふるまいと景色の輪郭全てがジワリと溶け出したようで、刻々と存在感を薄めている。奇妙な時間の流れる日

毛吹草通信

満開の模様

凍えて開花

さいたさいたやつでのはなが 一寸額紫陽花に似ているなと思った。蕾の形とかね

やつでのはなのつぼみ

木枯し1号だって

花八手

霜降月に入って内の八つ手が初めての花をつけた。花八手は冬の季語。この花が咲く頃には唐風吹き渡り、冬将軍に支配されているはず。ぼやぼやしてたら季節は冬になってしまった花八手 蕾膨らみ 寒さます毛吹草 寒さ蓄え 花とする

丹桂

葉を傘に 乱れ咲きにし 香り花 散り際見事朱のに影の落つるが如に金木犀の季節も去ったようである。今年はこの香りが重すぎて花期の終わりに安堵を覚えるほどだった。 まだ完全に夏のダメージから回復していないというのもあるけれど、今年はいくつかの樹木…

木犀

木犀の香りは甘く重い。吸い込んだ香りを感知すると其れは鼻腔から脳へ上がり、沈殿するかのように静かに中心へ向かって降りてゆく。きっと脳幹には年ごとに堆積した木犀の香りの層があるに違いない。 今年は銀の開花を確認してから金木犀のほころびを見つけ…

初秋

あきばれのあおきそらみてなみだする ほどこの夏のダメージは深かった。 折角涼しくなったのだから何か楽しむことをせねば と思うがやりたかったことが思い出せない。大事に仕舞っておいたつもりなのに浦島太郎の玉手箱もかくや、記憶の宝箱はカラカラだ。小…

万年蝋

万年蝋の木が、春と秋に沢山の薄紫の可憐な花をつけるようになった。 数年花を付けないでいた時期、どんなにこの花に憧れていたことか。それでも肉料理なんかには大いに役立ていた。 ある時、花をつけるまで料理に使うまいと思い立ってしばらくすると、ちら…

庭事情

朝、意図して種をまく前に去年落ちこぼれた種が芽をふき、立ち枯れるままに放っておいた去年の朝顔の蔓を頼りに盛大に繁栄した風船葛が自らの重みと昨日通り過ぎていった大風のせいで遂に地を這うはめに陥っていた。 片付けてしまおうとしてはまだこれから膨…

じつのあるこえ

フランシス・ベーコン展を何処かでやっているようで、舞踏家の田中泯氏がベーコンを廻る番組を見た。 田中泯氏の鍛えあげられた存在感にも感心したのだが、中で使われていたナレーションの声に魅了される。新人の声ではない。深く静かな、なんともここちの良…

日曜美術館   浜田知明

本人へのインタビューであった 明晰な95歳。実にかっこいい。久々に多くの作品とともに美しい人を見た。 何かに覆われたような透明な美しさがあって、なんだろうなこれは。俗っぽい言い方は思いつくのだけれど。。同種のものを晩年の吉本隆明の映像の中に…

ああはつき

ふうせんの なかにすずかぜ たつやらん 庭うちに どこぞの キュウリかヘチマの花が紛れ込んで 軒を仰げばぷくぷくと 風に孕んだ蔦草が空(から)の果実を結びよる

梅酢の活躍

こんな時期、無理やりサラダなんか食べない。納豆の薬味をいつもより多く、長芋やオクラの微塵なんかも混ぜこんで、醤油の代わりに梅酢を使ったりする。 飯には、新生姜を千切りにして、梅酢を少し振ってしばらく置き、出た汁ごと、たっぷりの捻り胡麻と共に…

夏枯れに思う

最近の農業ってのは、気候の予測をあまりに人任せにしすぎるのではないかという印象を持っている。 確かに昨今の予報の精度は上がっているけれど、この夏はここ数日で記録的猛暑予報は取り下げられ、日照不足になる恐れすら加味されて変更されたようだ。夏枯…

いまからこれで

なつがれを いったいどうして すごせとな たっけえーなやさい

暴力の芽

正午に近い太陽が最も凶暴な時間帯に用があってバス停にいた。 数人の待ち人が既にいて、停留所の看板の脇に立っている街路樹の僅かばかりの影の内に押し合うようにして入っていた。どう見ても入り込む隙間はない。むしろ刻々と影の面積は減ってゆく状況であ…

怪談

一年中で一番嫌いな季節夏枯れの景色がはや巷を覆っているっぽい。毎日発令される高温注意報に加えて街歩きが憂鬱だ。日々の買い物も楽しくない。一つ一つと色彩が薄れゆくような、明かりがポツポツと消えてゆき暗闇に吸い取られてゆくような、異界が迫って…

蜥蜴

ベランダでほんの一瞬、蜥蜴を目撃する。一秒の内の何分の一か、まさに数刹那という間の出来事だったが、それでも爬虫類に出くわした時独特の足が竦むというのか、縛られたような感覚を久しぶりに味わう。 幼い時、庭で蜥蜴を追い回し、追い詰められた蜥蜴が…

お題、今年の予定?

ニュースで今年の夏は千年に一度の猛暑になるとの説を展開している予報士の解説を見てしまって、暑さに絶望感が加わって、はやばてているっぽい。夏本番はこれからだからねゑ。予定をたてるまえに気力失った。 気象予報士の予報というのは、学説のようなもの…

どうぶつえんけんぶついった

静嘉堂文庫美術館の「せいかどう動物園」いきものをめぐるイマジネーション展 散歩を兼ねて日曜の午後出かけた。昨今の出不精体質に風穴を開けるべく 野々村仁清の色絵法螺貝香炉が出品されているという情報を得たからというのは起動した真相なのであったが…

捩花

今年の捩花は茎から捩れにねじれ、たいそう苦しげに見える。色も濃く、まるで紅潮した頬(ほほ)のようで、その所為か純な恋に苦しむ乙女のようで愛おしい風情がある。

もじずりがなつのまくあけかほあげるねぢばなのかほあがりたりなつほんばん

この二日というもの必要に迫られて

歯を痛めて治療して、治療したところに不備があり、本日もまた出る。用が終わると降ってわいたような非日常の自由時間を与えられたように思い、ピンボールの球がはじかれたように歩き出すのである。特に歯医者からの解放は危ない。結果足の小指に豆を作り、…

ためしがき

とりあえず隠れ家的に使ってみようかと思います。日記の方はひどい風邪を三度ぐらいぶり返したか異なるのを続け様に引いたかで、未だに疲れると喉の痛みに怯える状況が残っていて、風邪の万病の元と言われる所以を思い知らされています。過信厳禁!前にも同…

散漫

針と糸を引っ張りだす。何かを作りたいのではなく、何かに没頭したいのだと思う。が気が散って縫ったところを解くを繰り返す。やっぱりこの時期に縫い物なんて季節外れなんだな。きっと

油断

のどが痛い。先週の金曜日出かけた時、油断して薄着をしすぎてしまった所為だと思う。一歩出た所でやばいと思ったが、これから温度も上がるということだし、歩けば汗ばむと思ってしまったのだ。お陰でこの数日、引くか引かぬかの境にいて、未だにその緊張感…