2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ぐみ

淡く香る甘い匂いで寒茱萸(ぐみ)が咲いていることに気が付いた。胡頽子これも茱萸と読む。日本に15種くらいあるそうだがあまり種にはこだわりを持たれていない植物のようである。春咲きもあれば秋咲もあるが咲いたって殆ど目立たない。香りをひとり喜んで…

ほうじ茶

たねやの栗蒸し羊羹にほうじ茶。 秋の気配を感じると食器棚の奥にしまってある焙烙を取り出す。そしてじっくりと時間をかけて茎茶を煎るのだ。焦って焦がしてはならない。全体がちゃばんで薄い煙が立ってくると辺りは得も言われぬ香りで満たされる。この香り…

いってきた

生が終わって死が始まるのではない。生が終われば死もまた終わってしまうのである。「蝶死して飛翔の空を残したり」----うそだ。うそだ。蝶が死ねば、空もまた死んでしまう。すべての死は生に包まれているのであり、それをうら返して言えば、死を内蔵しない…

秋めく心

うかうかしてたらもう十月も半ばだ。物寂しさに焦りが加わればろくなことはないに決まっているというのに神の居ぬ間の洗濯もままならぬほどに気が急くのは何故だ。。追ってくるのは長さを増した己が影だけ

のわき

野分の過ぎたあしたは、いみじうあはれにをかしけれ 独特な風情あるものだ。まだ八月のうちの大風の後、何時も寄る不動堂に詣でた。 台風一過の見事に晴れ上がった空をめでてからふと足元に目を移すと、柱の下に雀の子がまん丸に身をすくめて居った。風で巣…

つきかわり

九月の存在の薄いこと薄いこと。毎年のことかもしれないが行ってしまった九月になんか言いたかった。けど、よぎる言葉は雲をつかむように消えてって。。。 ここの次を考えるのも面倒なのだが、どっか引っ越し先を探さないかんみたい。 台風一過、この晴天が…