霜柱

プランターにもまだ少し雪が残り、その下の土を霜柱が雑草ごと持ち上げている今日この頃。霜柱を崩してみる。と遠い昔が蘇る。
道路をそれた植え込みに苔を持ち上げて霜柱が立つ冬の朝。勇んで踏込むと、さくっと気持ちのいい音がして、そっとゆっくり大股で歩道に戻れば見事な足跡。
雪は蹴散らし、氷は砕け散らして手荒に壊すけれど、霜柱は慎重に崩す。楽しい破壊を繰り返す冬の朝の記憶はそのまま氷温保存されているようだ。