じゅすだま

AVRIL2016-03-16

寒いのだけどどこかに熱みたいなものを感じて落ち着かぬ気分だ。その熱が物臭者のどこかのスイッチを入れたものか去年の晩秋に見つけて喜々として採集した数珠玉を撒いた。
子供時代憧れの植物の種なのだ。学校の帰り道などに普通にあって、秋の終わりごろ、植物とは思えないくらい硬質で艶のある実を結ぶ。真ん中の種のようなものを抜くと糸を通すのに丁度良い穴が開き、繋げてネックレスのようにして遊んだ。穴を埋めていたものが種だとしたら抜いたものを撒いたほうが発芽しやすいのだろうが自然を思って珠ごと土の中に埋めた。
(薏苡よくい)ハトムギジュズダマの漢名。〈伊呂波字類抄〉色葉字類抄 (鎌倉時代の国語辞書)
じゅずこ・つしだま・たまずし・ずずこ・とうむぎ など 結構古くから愛されている野草のようだ。本当に仏事の数珠に用いたかどうかはよくわからないが、子供のままごと遊びの材料の上等だとおもってる。
芽吹いたら厄介な代物だろうとは思うが収穫を夢見ている。