野分

秋の季語で二百十日から二百二十日というと九月初旬から中にかけての頃吹く強風を言うのだそうだが全てに狂いが生じている昨今は一ヶ月や二ヶ月前後しても当たり前なので本日などはまさに野分立つ僅かに肌寒き秋日和なのだろう。
昨日来のすこーんとぬけた様な青空のようにすこーんとした日々は相変わらず。
朝見たテレビで九谷五彩の緑基調の焼き物を青手と言っているのを懐かしく聞いた。昔から面白いなと思っていたのだが、この国では緑色のことを青いと表現する事がある。この感覚は嫌いではない。ペルシャのモスクのタイルの見事な青、ラスター彩の中にある油を浮かせたような色彩の中にある青は蒼穹の青だが、九谷五彩の青手の青は深い沼、水の表情の中の色だから青いと云うと言ったら納得できるのではないか、などと埒も無いことで遊んでみた日曜日。日本の青は水の青なんだね。
青草青々青嵐青息吐息青い鳥 蒼・藍・碧