花冷え

親戚の法事があり黒服を着て満開の桜の下を行く。花の色はいささか薄いようにも思うが真っ黒な幹の洞からも花がこぼれる様に咲いていて今年の桜の勢いを感じる。高齢で枯れるように亡くなった今日の主役の伯母を思いながらの花見となった。桜はこんなシチュエーションがよく似合うのだな。叔母の腕で従兄弟たちとはしゃぐ。誰かの不幸でもなければ会わなくなったが会えば一寸テンパー髪の遺伝子を共有しているからなのか直に打ち解ける。不思議なもんだな。