七夕に

昨今 愛と平和だとか 戦争反対だとかが 潮の満ち引きの様にざわめきどよめき立ちのぼる  

織姫と彦星の逢いたい気持ちが愛という言葉になって夜空を飾る今宵 恋人たちは愛を慈しみ育てるために世の中の仕組みが平和でなければ困るのに、何時しか膨らみ続ける望みは欲望に、追い続ける夢は身勝手が過ぎて憎悪を産んで戦に成長してしまった。

悲しみに曇る空から落ちるのは憐みの涙。天に許しはまだ残るのだろうか