寿司とかくのは当て字だそうで広辞苑にはもう一つという文字が示されている。が魚偏になるとすし。旁の乍はたちまち・ながらと読む。
鮨とはもともと自然醗酵によって生じた酸味のある食べ物で鮒鮨などが原型なのだろうがあれは苦手だ。柿の葉鮨というのも馴鮨の一種で、釜が噴いてきたときに酒を入れて炊き上げた飯を荒巻鮭の薄切り身と供に手塩で握り柿の葉で包んで二三日寝かして拵えるのだそうだ。実は奈良方面を旅した折に食したことがあり、生臭いものだなと思ってあまりいい印象を持たなかった。が生臭さも味のうちということだったのだな。
四方田氏は谷崎が単純にして素朴なこの食べ物を好んだということを珍しく清涼感に満ちた例外といっているが果たして。。又食べたいとおもった。