怪談定義

中で、きよしという人が、怪談の話様には二途りあると言っている。
原因から説いて結果に及ぼすのと、結果から原因に至るのと。
前者を日本式、後者を西洋式のお化けを語るに相応しき方法として、怪談を語る技巧を言っているのだろうが、序において泉鏡花が言っている此方のほうが本筋に思える。

伝るところの怪異の書の多くは徳育訓戒のために、寓意を談じて、勧懲の資となすに過ぎず。蓋し教えのために、かの鬼神を煩わすものなり。いずくんぞ鬼神の好悪を察し得むや。
察せずしてこれを言う、いずれも世道に執着して、其の真相を過つなり。

   
人間ごときが鬼神、つまり神の技に己が思惑をはさみ、徳育や訓戒の道具として語るは不遜である。またこの世の美の定義にあてはまらぬからと言って醜悪なるもの、美から遠いものと決めつけないようにとも言っていて、うなずける。

子供の頃、子供同士の泊りがけなどあると夜、引率の先生にばれないように枕を抱えて集まって怖い話大会などやった。話のうまい子の話は鬼気迫り、みんなにとびきりの恐怖を植えつけが、後々その手の書物を読んでいて、これか〜ってのがあったりして大概は出何処が割れるのだが、本当の体験談を語ったのかも知れないのもあったりして。。真相は本人しか知らないのだ。


ともあれ酷暑、こっち方面にかじを取ったほうが楽しめそう。 外は得体のしれない怪物に踏みつぶされてしまいそうで