2018-06-20 メタモルフォーゼ考 目青不動尊の夜叉塚のわきに咲く萼紫陽花である。 今年は少し盛りを過ぎたか色が冴えないが、毎年その目の覚めるような青に感心させられている。 何度か参るうち、鏑木清方の描くところの「一葉女史の墓」とイメージがダブり始め、いまや私の中でこの紫陽花は「たけくらべ」の美登利になった。 夜叉とは一葉であると同時に清方でもあり鏡花でもある。創造者なのだと得心して手を合わす。何時の間にやらこの時期恒例の墓参りになっている。