観察日記

昔っから夏になると朝顔や鬼灯(ほおずき)釣忍のシノブ草といった植物の市が個々に立って賑わう訳が判るような気がする。厳しい季節に臨むに当って供に夏を乗り切るパートナーを得ておくのは知恵なのだ。夏休みの宿題の朝顔日記みたいに。。私は糸瓜だった。毎年祖母が化粧水を得るために植えていて専用の棚が設えてあったくらいだから何を研究テーマにしようか考える必要もなかったわけである。夏の植物はぼーっと眺めているまに数ミリは育つ。少なくと一寸ほかの事に気を取られた隙を狙ったように「達磨さんが転んだ」でぽっと風船に空気が入ったり、蔓が撒きついたりする。