2011-01-01から1年間の記事一覧

散歩

新緑に 心奪われ 道行けば 晩生桜が 肩を打つ也

電話

会わなくなってもうずいぶんになる友人から電話をもらう。返事したことが一呼吸おいてでなければ届かないのが遠い距離を、それによってしばしば起こる混線のような会話が会わない時間を思い知らせる。 揺れは大きく少し物が壊れたりしただけの被害のつもりで…

春の心持ち

枝も撓みそうに花をつけた八重の桜に、濃淡混合の変わり桜も満開で、空もとりどり色とりどりの空模様。絢爛豪華に気も漫ろだった。クグロフ焼いた パンがなければお菓子を食べればよいのにのお菓子だ。ブリオッシュという説もあるが、内容はほぼ同じのバター…

風の言語

風が窓を打つと窓は小刻みに呼応するので、カタカタと鳴り、家の中まで揺れたようになる。今年は風が多く吹く。 外の辻で、あらゆる方角からやってきた風が、出会いがしらに大急ぎで情報交換をする。小声でひそひそと、或いは荒ぶる気持ちを抑えかねたように…

若葉

開花が遅れたからといって散る時期も先へ伸びるのかというとそうはゆかないようで、若葉はもっと待ちくたびれたみたいに花を脇へ押しやってでも伸びる勢いを見せている。時は待ってくれないから。木々は、桜は、花が主役じゃないのだね。萌出でる若葉が頼も…

趣味のお料理

里芋のテリーヌは今年の初めに型を購入して以来うれしくてもう五六回はこさえているのでさすが本人も飽き気味。 散漫で飽きっぽくって癇癪持ちの性格がここの所益々酷いので、気の長ーい料理で修行もかねて試行錯誤を開始した。今日は豚のヒレとさつまいもの…

花見

なかなか暖かくならないので待ちくたびれた所為か今年の桜は不貞腐れていじけている。様に見えて気分が沈む。それは桜の所為じゃなく、見る此方の所為なのかもしれないが、そうだとすればさらに悲しいことである。 なので別の花見の計画を序の散歩先に選んで…

芽吹きpartX

時計草とか毎年楽しみにする植物がないのはさみしい。。 種のものはもう蒔いてもよいだろうか。。。 この国は長い。傷んだところの代わりに休耕田を起こせ。傷ついた人のためにも健康な野菜を穀物を、安全で滋味豊かなミルクを肉を増産したらどうか。 ベラン…

芽吹き

昨年末マンションの改修工事がありベランダの植物は撤去の他なく、欄干に絡まる時計草・蔦類は諦めざるを得なかったが、山椒と幾つかの鉢は残したかった。 二か月の日照を我慢できるか知れなかったが室内で、此方も湿気と戦いながらサバイバルな冬の日々を送…

雨が新たな顔を見せる。遊び相手だったり、独り言の聞きてであったり、子守歌を歌ってくれる優しい顔に今まで見たことのない悪意が浮かぶ。それは慣れ親しんだものの裏切りのようで心底悲しく恐ろしい。

冬の記憶

冬の子供はコートなんて来ていなかった。ばかりか、半年着続ける制服のてかてかに光った短いズボン・スカートの下は生足にソックス、膝小僧や脛にに新旧取り混ぜた傷の足で、霜柱を蹴散らし、水たまりの薄氷を破壊しながらて登校していた。かぜっぴきはいた…

立ち上がる前に

考えるでもなく、でも何かが引っ掛かってボーっとしている。動きながら考えろよ!だ。 で、ほぼ日さんで期間限定無料配布している吉本隆明氏のヨブ記の講演を聞いてみる。まだ全部を拝聴していない。疑問がわいたところでいちいち中断していたら限定期間を超…

ロールキャベツ

今日はロールキャベツである。手持ちのうちの一番大きな鍋で春キャベツの芯をくりぬいたのを丸ごと茹でる。煮えたぎる湯の中で外葉から自然に解れてゆくのは大好きな場面だ。夕食の準備を始めるのにはまだ早い午後の時間、少ししたらクグロフの二次発酵を段…

ひな祭り

唐の大暦十四年三月上巳、代宗皇帝が在京各国の使臣を蓬莱宮に招いて曲水の宴を催したとき、ちょっとした紛争が起こった。南条範夫『燈台鬼』 昨日開いた頁が偶然こんな書き出しだった。上巳(じょうし)とは五節句の一つで、桃の節句、雛の節句、三月の節句…

ベトナムの皿

青磁なのだが青ではない。どちらかというと緑だ。古いカラー見本を引っ張り出して照合してみると青磁色というのがあるが白すぎる。浅緑、生竹(おいたけ)寂浅葱(さびあさぎ)木賊色(とくさ)。どれも、濃過ぎ、蒼すぎ、明るすぎるが、色の表現というのは…

早春賦

カサコソびちゃびちゃとやかましく降り積もった雪を見ても大して楽しくない。今年は八頭の芽吹きに成功したみたいで、堅い皮を裂くように細い割れ目ができて、奥に翡翠色をのぞかせている。日々大きくかつ数を増している芽は犀の角のような形をしていて、そ…

節分

節分の日付は現在は毎年2月3日であるが、これは1985年から2024年ごろまでに限ったことであり、常にそうではない。1984年までは、4年に1度の閏年に2月4日だった。2025年から(2021年からになる可能性あり)は閏年の翌年に2月2日になる。グレゴリオ暦での最初…

どっちゆこう

歴史と神話の狭間で迷子になっている。 三が日にテレビで見た歌舞伎の土蜘蛛は葛城山出身の妖怪だ。去年の狐も葛城山が発祥の地だったな。 葛城山は大阪と奈良県にまたがる修験道の霊場の山と、和歌山との境にある信太山を含む和泉葛城山と二つあるようだ。…

迎春

木蓮の蕾が分厚い毛皮を脱いだ。艶やかな銀ねずみ色の殻が木の下に転がっていて、こんなに寒いのに、と思う。そういえば二三日前の風の強い日に、寒いにも拘らず一寸湿っぽいあの春の熱のような気配を感じて風邪でも引いたかなと思ったが、台所の隅に転がし…

もどってきちゃった

出先からの遠征に失敗した。原因はいくつかあるが、ちょっとめげる。昨日からの目に痛みは手当の甲斐なく腫れて、立派な物貰いと化した。目薬とメンソレータムの自己流治療で大概は食い止めることができるのだが、今回はダメだった。日柄物で治るのを待つし…

みちゃった

お正月早々凄い死闘を見てしまった。アジアンカップ予選ヨルダン戦である。ザッケローニジャパンの初陣といってもよいのだろう。何気なく観戦しだしたのだが、気が付けば小国同士の疑似戦争といわれるイタリアのサッカーが世界規模になっていた、みたいな。…

お年玉

テレビでミラノスカラ座のオペラ椿姫を見た。初めは監督がリリアーナ・カヴァー二というのにへーと思ったからだったが、かなり引き込まれてみてしまった。お正月にいいものが観れたりするのはお年玉をもらったようでとてもうれしいものだが、あとは自分で見…

眠っている時に見る夢について

赤子の寝顔に浮かぶ笑みは不可思議なものだけれどなんとも人を暖かな気持ちにさせる。 昨今見る夢はすぐに忘れるのに幼児の頃、繰り返し見た夢は覚えていて、そのうちの一編を暮れから新年に変わるあたりに見て懐かしいというかなんというのか。。 この種の…

まだ松の内ですよね

お節料理のうちで自分の好物を繰り返し作っている。お正月しか食べられないもの、お正月だけでたくさんなものを。 屠蘇撒はあと一度は飲めるか(怒られそう)。初売りで値を大幅に下げた八頭とか、甘さ控えめが自慢の伊達巻とか。控えめにしたってお節の味は…

ハンカチーフのワゴンへゴー

初売り行脚まずは横浜の轍は恒例になった。http://d.hatena.ne.jp/AVRIL/20100106 http://d.hatena.ne.jp/AVRIL/20090108やはりハンカチーフは浜に限る。都心のデパートより品が多い気がするし、高島屋とベイ・シュラトンの間にあるスカーフの展示も楽しむこ…