2011-01-01から1年間の記事一覧

天平の甍

天平の甍 - goo 映画 テレビで取り置いていたのを何回かに分けてみる。熊井啓、1980年作品。ナレーションで入る歴史説明が懐かしい感じがするのは、原作が井上靖である所為だろう。 学校から見に行く映画という感じがして、いささか堅苦しく退屈な印象だが、…

続青い鳥

それは確か未来の国という場面だったと思う。これから生まれようとする子供達が生まれてから成すことや患うことになる病なんかを纏めて生まれいでる準備を整えて、自分の時が来るのを待っている。 この場面が印象深いのは(私だけなのかもしれないが)これか…

青い鳥

昨日だったか、朝の連続ドラマのワンシーンで国語の授業風景なのだろう、子供が教科書を読んでいて、それがここのところ本棚を引っ掻き回して探しているメーテルリンクの「青い鳥」であったので捜索の意欲が急に失われ、散かりを直すのが難儀。 あれは戯曲で…

八月

最早四日。 八月は丸ごと夏休みの中にあって、すべてを自分の責任で管理しなくてはいけないからなのだと思うけど、学校から解放されて長いのに、いまだにそんな感覚があって焦る気分になる 一日のツイッター拙発言 葉月端の日は自由について考える。軽くだけ…

少し小ぶりかな。色も形も申し分はないのだけれど香りも甘さもまだ若い。かもしれない。桃好きとしてはこれを十二分に味わいたい。そこでブラマンジェを作ることにした。さんでぇーでぃなーのでざーととして相応しくちょっと贅沢に桃はピュレにして添えるこ…

初めて見た花

ミントの花。知っている人は当たり前のように知っているのだろうけれど、ずっとミントの花ってどういうのだろうと思いながら、デザートの飾りだのお茶だののために盛大にむしり続けていたものだから、薄紫の小さな花が葉元に群れて咲くさまを見て偉く感激し…

夏バテ

また明日から三十度を超える日々が戻ってくるという。 台風が連れてきた涼しい日々を、驚くほど眠って過ごす。しかも妙にリアルな夢に飛び起きては疲れ、また眠るを繰り返すという、性質の悪い眠りで。起きていてもだるさで朦朧として何事も手につかない。す…

台風

超大型がただの大型になったらしい。でもさっきのニュースで見た天気図はこの国土のほとんどが雲で被われ北海道の一部が確認できるのみ。 七月の台風は珍しいものではなくなって、台風一過秋めくのは望めないが、灼熱の熱を帯びた街や人を一端リセットしてく…

風船蔓が空を目指すかのように

どうしようかな で 一つ 出るかな で 二つ どうせだったら 三つ 芽が出るか不安になってまとめてパラっと蒔いた種がみんな芽を出したようで。。いやどうなる事か。 本来の蒔き時が遅かったにもかかわらず、遅かったからなおのことかもしれないが、すごい勢い…

夕間暮れ

夕立の一つも来ぬかと夕間暮れ 「まぐれ」は目闇(まくれ)の意であり、間暮れは当て字なのだそうだ。なるほど今頃の夕暮れは、昼の日差しの強さの所為か、闇になれない視界が心もとないほど幽かな気がする。

 仮題 「金縛り」 原案

一度金縛りというのに遭遇したことがあって 金縛りとは本来は仏教用語で、不動明王が持つ羂索(けんさく)の威力により、敵や賊(転じて煩悩)を身動きできないようにする密教の修法であるが、浮世においては、何らかの恐怖で、或いは金銭の力でもって人の行…

思索中

元々怪談は好きでない。怖がりだから。 怨念とか情念とか、恨みつらみで悪鬼化するのは生きている人間であって死者じゃない。死の境界を越えた魂はそういったことからは解放されている。死してから後も生者を祟るというのでは死者はそれこそ浮かばれない心地…

怪談定義

中で、きよしという人が、怪談の話様には二途りあると言っている。 原因から説いて結果に及ぼすのと、結果から原因に至るのと。 前者を日本式、後者を西洋式のお化けを語るに相応しき方法として、怪談を語る技巧を言っているのだろうが、序において泉鏡花が…

怪奇と幻想

毎日暑い!異常だ。異様と言ってもいい。風船蔓は毎日ぞっとするくらいのスピードで伸び、はや軒に届かんとし。。。何処から聞きつけたのかちゃんと尺取虫がそれに乗って動き回っている。 捩花は咲ききって人を惑わすような甘い芳香をまき散らしている。捩花…

エコ

「私も何か染めてみようかしら」(いらん紅茶沢山あるし) 言うんじゃなかった。。。 シミの抜けなくなった使い古しのテーブルセンタがとっさに頭の中に浮かんだ。染物名人の友人の眼が光って「まずはシミをしっかり抜いてからね」といわれた。 シミの箇所に…

夏の飲み物

しばらく前にデパ地下の紅茶専門店で試飲販売をやっていて、それは贈答用のギフトセットとして店頭に積んであった。時期的に水出しにして氷でも浮かべた涼しげな飲み物としての提案で。。 浸水する時間とか茶葉の量なんか聞いただけで、買いもせず、ほくほく…

螺旋の回転

固く絞られた布巾が力から解放されるように解けてゆく。そんな咲き方を楽しむのが捩子花の開花で、今年は少し遅くにその時を迎えている。 折角見事に芽を出していた八頭の水栽培は初めてのこともあり、(たぶん)六月の予想外の暑さの所為でダメにしてしまっ…

身に覚えなし

腕の内側に結構深い擦り傷を負った。その少し前にも脹脛に結構大きな擦り傷を負ってやっと傷が固まったばかりである。これも傷を被った原因と時が定かではなかったが、夏に備えてのベランダの大掃除を決行したのでそのどさくさにおいてだろうと納得していた…

記憶遺産

遠い記憶の中に潮騒が聞こえる箇所がある。思い立てばゴム草履をはいて小学校となみトタンでできたバラックの集落の間の小道を抜ければ直ぐ浜に出られるのだが、実際にはバラックの集落がある所為で、勝手に海へ出かけることは禁じられていたので海の存在は…

名越の祓にむけて吉事

言ってしまうと成ることもならんことが多いけど。例えば八頭の水栽培だとか。。 去年の暮れにベランダの改築があって、盛大に生い茂った蔦や、今頃から楽しめる、時計草が輪唱のように咲く様とかを思いきらざるを得なかった。だから蔦を一掃し、時計草にさら…

雑草泥棒

午前中外出先でぽつぽつと雨粒が落ちてきて、それを日傘で受けて久しぶりの散歩。 序に雑草を少々根ごとつまんでビニル袋に入れて持ち帰った。蛇苺・ドクダミ・名も知らぬものも少し。 都会では雑草を僅か採集するのも気を使う。草むらには美しい統一感みた…

夏至

一年の内で太陽がもっとも北へよる日。したがって北半球においては昼が一番長い日だ。 特別な祭りがあるわけでもないのに特殊な気配のある日。 昔、中国では夏至から五日毎、鹿角解・蜩始鳴・半夏生という候に区分した。 うち、半夏生のみ現行の歴の内に雑節…

パウル・クレー展

アトリエの写真の中のイーゼルに三角定規が一組ぶら下がっていて、それがとても印象的で。 ほとんどの作品の中に引かれた直線は、サインとタイトルと完成の印であり、作品と決別するために引かれた結界のような気がする。 この直線は 銅版画のエッジのようで…

台風一過庭模様

強い風は其の儘に昼時急に晴れ渡る。朝方の雨交じりの荒れた空模様がうそのようだ。 台風名残の強い風が吹く中、ベランダの植物は大変元気で、大はしゃぎしている。中でも蒔くのが遅くなって発芽を心配していた種が一斉に芽吹いていて、一晩で一か月近くの時…

昼休みの会話

黄砂でも飛んでるのだろうか。。。。三十階からは如何見える?どうだろうか。たしかに空はくすんでいるようだが。。。 光線に晴れてる観を感じないのはどうしてなんだろう湿度は高いようだが陽射しは弱い 水蒸気の所為だろうか そうかもしれない 衛星写真だ…

豆紫陽花

今年の花もこれ一厘 またも奇跡的に咲きました 咲かぬと思っていたものが咲くという特性がこの植物の特性だとしたらすごい。 色とか香りとかと同じレベルに欺く咲き方をするあざとき花

青嵐

せいらんともよみ、青葉の茂る頃ふくやや強い風を言う。 だけれども、今頃に吹く強い風というのは、つい昨日あたり近づいてきて温帯低気圧になったような、勘違い台風みたいのがもたらす風くらいで、大方の青葉をわたる風は楽しげで凶悪なものはないとおもう…

初夏

寒グミの葉の一番大きいのものは四五センチにまでなった。はじめっからついていた固い葉は順次落ち、数枚を残しすのみ。芽吹きの快進撃は今も続いている。鱗のように見えた葉の表面の銀の斑は育つにつれて、濃くなる緑に埋もれてゆく。それでも買ったときか…

寒グミ

五月に入って三日もたつのに。。 ボロ市で手に入れた寒グミの新芽が信じられないくらい綺麗で(それは銀色なのだ!)芽吹きに気が付いてからまだ一週間もたっていないが、あまりの美しさにもう釘付け。時間の感覚を失うほどに。 手元の図鑑には夏グミしか載…

午後

午後 風の音に酔ったようになって 満開の八重桜の下にいた 花吹雪に呑まれて ぼけっとしていると 強い眠気の所為で たましいがかるくなる